瓦葺き⑤〜法輪〜
2017.11.12
こちらは法輪と言います。
「法」はお釈迦様の教えのことであり、「輪」とは古代インドの王が持っていた円盤形の武器を示すようです。時の国王がこの武器を自由自在に操り敵から打ち勝つ様に、お釈迦様の説法も私たちの迷いや苦しみを打ち破り正しい道へ導いてくださる様を表しています。
ちなみに、お釈迦様が説法することを転法輪といいます。
本堂の屋根には、曹洞宗であれば両本山である永平寺(右)と總持寺(左)の紋や、寺の独自の紋である寺紋、並びにこの法輪を施す場合が多いです。
寺紋がない当寺は法輪と両山紋を施すことになりました。
(東京国立博物館WEBサイトより)
参考にさせていただいた法輪は紀元前2世紀頃、インド中部,マディヤ・プラデーシュ州北部にある仏教遺跡であるバールフットより出土したものです。現存するものでは最古の法輪と言われているものです。
今ではお寺に仏像があるのは当たり前ですが、お釈迦様が亡くなられたから約500年間は仏像を作ってはいけませんでした。
ですのでこの法輪や仏塔を作って、手を合わせていたようです。
法輪は仏像よりももっと歴史が深いものなのです。