日々の綴り

書道展

2017.01.16

副住職です。

書道展に初出展させていただきました。

書き初めの時期ですが、書いたのは去年です。

禅の真髄を示す語「曹源一滴水」

曹源の「曹」は、慧能禅師を指します。

禅の初祖達磨大師から六代目の祖師、曹渓山宝林寺の慧能禅師によって禅は栄えました。今や、世界中に広まっています。

大きな海原も、元々は大河であり、小川であり、辿れば山の一滴の水から始まっています。

この様に、多くの人を救い導いている禅の教えも、辿れば曹渓山で修行をしていた1人の僧侶の説法から始まっているのだということです。

 

先日、相談を受けた時に、

「話してくれたこと、同じ様に困っている友達にも話してあげても良いですか」

と言われました。

伝えたことが、良い事と捉えられ、他に繋がっていくという喜びと、

改めて自分の一言の責任の重さと、

そして何より、自らの一挙手一投足の計り知れない可能性を感じました。

人それぞれが未知の可能性を秘めているのです。

私は、曹渓山からの一滴の水を受け継いでいく小川であり、私自身も一滴の水であることを自覚し、一挙手一投足を目覚めながら生きていきたいという願いを込めて、本年の言葉に選びました。

ただ、作品をみながら

「少し曲がっているよね」

と先生と二人で苦笑い。

本年も紆余曲折ありそうですが頑張って生きていこうと思います。

 

※曹洞宗も「曹」も、曹渓山慧能禅師の一字を用いています。