日々の綴り

大山

2016.09.5

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まだまだ建物もしっかりしていた旧庫裏。

擁壁工事の為に、やむ終えず解体することになってしまいました。

そして解体してから気づいた事は

境内から大山が良く見えるのです。

写真の角度から見ると、この間までは旧庫裏の屋根があって大山は見えませんでした。

この近くの人々は、大山にかかる雲の様子を見て日常的に天気を判断したりしています。

農業に従事される方にとっては天気を知ることはとても大切です。

天気予報では分からない細かな大気の変化も大山は教えてくれるのです。

また大山は別名を「阿夫利(あふり)山」といいます。名前の由来は「雨降(あふ)り山」であり、大山および、山頂に祀られる阿夫利神社は雨乞いの神ともされ信仰を集めたそうです。

大山への感謝の気持ちは小さい頃から教えてもらっていました。

そんな大山が境内から良く見えるので少し嬉しさを感じていることをお檀家の方と話していると

「大山はずっとあそこにいるんだけどなぁ」

と一言。

確かに変わらず大山はそこにあります。

真実は表に現れているとは限りません。

しかし変わらずそこにあり続けるものです。

人の心もそうです。他人の事をわかっているつもりでも、本当に理解できているかというと確証が持てません。

互いに見えない真実を観ようと精進するからこそ分かり合えるのです。

見えない真実を学ばさせていただいた出来事でした。